金融市場に関するリサーチのネタ、ロジックの開発、テーマ設定、卒論のテーマ、論文のテーマという検索ワードでこちらのページに訪問される方もいらっしゃるかもしれません。マーケットに関する興味を持ってもらえそうなテーマをこのページでまとめてみました。
1、レンジ相場とトレンド相場の判断
多くの人が挑戦しようとしますが挫折する人も多い難しいテーマです。移動平均の交差やボリンジャーバンド、あるいはADXで判断するのが妥当というところですが、やはり、これらテクニカル分析指標は価格のみがインプット要素であり、どれも結局はラグが生じるインディケーターであることが判断を難しくしている要因です。
実は、まだ価格が動いていなくてもトレンド相場に入ったという解釈をしてもいいし、価格が動いていながらもレンジ相場であると判断できるような材料があるかもしれません。つまり、よりシンプルなレンジ・トレンドのデジタル的な指標が欲しいところです。二分化した環境で統計的な推定をして、これら二つの環境は違う特徴を持つということを学術的に示せれば成功です。フィルタのパターン分けや使うパラメータのスイッチングに使える可能性もあります。
レンジ相場である場合は、その値幅はどの程度か。トレンド相場である場合は、どのくらいの値幅が伸びる可能性があるのか。そういうことが実務的には知りたいところです。
2、価格の変動幅と最小スプレッドによるコストレシオを計算する。
運用会社等の金融機関のトレーディング部門で重宝されそうなネタであることは間違いありません。これ系の卒論がまとめられれば金融機関の就職活動にはすごく有利です。コスト分析のページでも紹介をしておりますが、おそらく最小スプレッドを基準にして最も価格変動幅が大きい時がよいトレード機会だと考えます。
そのようなときだけにトレードをするという判断ができれば更に効率的なトレードもできるでしょう。何か回答が得られそうで、まとめられそうなネタでもありますが実際に分析するとなると膨大なデータを取り扱うことからもやや面倒なところも出てくるかもしれません。
3、陽線の分類
ローソク足は陽線の中身を表現できません。例えば、始値→高値→安値→終値と始値→安値→高値→終値を判断できません。アローキャンドル(矢印ローソク足)というページでも紹介しておりますが、このローソク足を使うことでどのような効果が得られるのか、それを検証していただきたいです。これ、私のオリジナルの考えで、我ながらよい着眼点だと思っておりますが、思いつきは誰でもできる。実証研究こそが全てです。
なお、学術的にはチャート分析の地位は随分と低いです。面白い研究テーマではありますがその辺りをお考えいただいて取り組まれて下さい。








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