消費増税のインパクトと専業トレーダーの金銭センス

10月から消費税が10%となりますが、今回は駆け込み消費があまり見られないとのこと。過去の消費税のインパクトを計算してみると以下のようになります。

・0% → 3% (∞%アップ)

・3% → 5% (66.7%アップ)

・5% → 8% (60%アップ )

・8% → 10% (25%アップ )

そもそものインパクトがこれまでと比べて小さいです。10/1の0時を起点として購買に多少の前後があるだけで、( 経済合理性を考えて )需要増があるわけではありません。

筆者の大学時代にこうつぶやいていた友人がいました。「 特売 セール4割引きで食いついてる奴がおるけど、あれは6割損というのがわかっとらへんのやろうな。」センスある友人と思っていましたが、この辺りのセンスは年齢によらず個人に依存するものなのかなぁと思っています。※買いたい商品が4割引きになれば、それは4割引きなのでお得ということ。こんな説明不要かな。。

さて、ここで「専業トレード」に照準を合わせたいと思います。年収500万円のサラリーマンがいると仮定して、500万円稼ぐことができたらサラリーマンを辞められると思っていませんか?事はそんなに単純なものではないことを説明します。

超優秀なヘッジファンドの年リターンが20%です。10%でも胸を張ってヘッジファンドビジネスをやっていますと言えるでしょう。500万円稼ぐというのは、元本が2500万円、5000万円必要です。しかもこの 年リターン10-20%は翌年も稼げるとは限らない不安定な損益です。 現状の年収500万円のサラリーマン がいかにおいしい商売か、ということです。アホみたいに会社に合わせていればカネが入ってくるわけですから。(キャリア構築を真剣に考えている人を除く)

一方でサラリーマンの問題は天井が限られているということです。上限レベルの年収1200万円を考えてみましょう。確固たるスキルがあると 年収1200万円 でも楽に働くことはできますが、たいていは無理をして労働力を提供しています。外資系金融の末端が無理をして働いているというイメージでしょうか。これをヘッジファンドの収益モデルに当てはめてみると元本が6000万円、1.2億円と必要になってきます。

元本があり、ヘッジファンドクラスのスキルがあるのであれば食っていけます。そうでない場合は難しいと言えます。

ただ救いは、ヘッジファンドと個人とでリターン獲得の要求が違うということです。 ヘッジファンドの年リターン20%はものすごく大変です。しかし、個人の 年リターン20%はそうでもありません。理由は、①元本が小さい。②リスク考慮しなくていい。③説明責任がない。④運がよければOK。⑤小回りが利く。⑥ (生活費は別として) プレッシャーがいらない。というところでしょうか。

専業トレーダーの方で年リターン20%どころか、100%、200%獲得している人もいるのではないでしょうか?なので、ヘッジファンド・トレーダーに運用センスで勝てると思っているかもしれませんが、 それは実際に勝てていると思います。 ヘッジファンドなんて大したことないんですから。

以上、今日の総括ですが、思い切って専業トレーダーで苦労して生きている方々に私は敬意を表します。逆に言うと私は小賢しいのでサラリーマンに胡坐をかいてこの程度の成長かということかもしれません。

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