ハンセン株価指数先物の説明を致します。原資産のハンセン株価指数は香港証券取引所に上場されている代表的な株式銘柄で構成され、取引所に上場されている時価総額の約7割を占めるとされています。構成銘柄数は柔軟で、歴史的に30~50銘柄程度で構成され、銘柄入れ替えが年に数回と頻繁に行われているのが特徴です。
指数の算出方法は、TOPIXやS&P500のように、浮動株基準の時価加重型であり、日経平均やダウ平均株価のような価格加重型ではありません。指数先物である香港ハンセン株価指数先物は構成限月が全て存在することから、現在は10月が中心限月となりますので注意して下さい。
取引単位は指数値の50倍となります。前日の価格が16,257ポイントですので、約81万香港ドルの取引が行われることになります。1香港ドルを約10円としますと、800万円前後の約定総額となり、一枚当たり96万円程度の証拠金で取引可能となります。ちなみに、最小単位が1ポイントですから、50香港ドル=500円となり、大体の目安として、ワンティック分が手数料分ということになると思います。その他、取引額が5分の1(指数値の10倍)であるミニハンセン株価指数先物があり、出来高も申し分ありません。また、ハンセン中国企業株(H株)指数先物というものもあり、ハンセン株価指数先物とは一味違った趣旨の銘柄も上場されています。
商品名 | 出来高 |
HSI – Hang Seng Index Futures | 127303 |
MHI – Mini-Hang Seng Index Futures | 66691 |
HHI – H-shares Index Futures | 70096 |
MCH – Mini H-shares Index Futures | 10629 |
取引時間は、今年3月(2011年3月7日)以前は日本時間の10時45分から13時30分が前場、15時30分から17時15分までが後場となっておりましたが、取引時間変更があり、今は前場が10時15分から13時まで、後場が14時30分から17時15分までとなっております。来年の2012年3月5日より、前場が10時15分から13時まで、後場が14時から17時15分までとなる予定です。これは、グローバル化される取引所情勢の一面として、業界関係者から昼休みの短縮をするべきではないかとの要望が出たことが理由となっている様子です。 2011年3月7日以前は昼休みが2時間あったのですが、少しずつ縮小傾向にあります。
日本時間でも十分取引が出来ることから、日経225先物やTOPIX先物を取引しているトレーダーが分散化を図るために、この銘柄を取引することが多いというのがこれまでのトレンドでしたが、最近では欧米投資家のアジア時間帯のメイン銘柄が香港ハンセン株価指数先物に移ってきている傾向があるように思えます。これは、香港がアジアの代表的な金融センターとして資金調達及びアクセスがしやすいことに起因しているのかもしれません。先日は、「フランフラン」の高島郁夫社長がMBO(経営陣による企業買収)による非上場化を目指し、将来は香港、シンガポールでの上場を目指すという記事が見られましたが、このような流れがあることも事実として受け止めないといけないのかもしれません。
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