インフレ懸念の再燃により、5月18日(火曜)の米国株は引けにかけてズルズルと後退した。主要な米国の株価指数はマイナス1%に満たない下落であったが、これを受けて日本株市場も弱含みで始まり一時28,000円を割れた。恐怖指数と言われているVIX指数は心理的節目である20を超えて21.34で取引を終了している。ドル指数は後退し、EURUSDは1.22ドル台まで回復した。ドル円は小動きながら109円前後での推移である。カナダドルは日足ベースでトレンドを継続しているものの動きは鈍い。ポンド円はじりじりと直近の高値を更新中。NY原油は崩れて前日比マイナス2.5%程度を計上している。3月8日の高値67.98ドルへの到達は遠のいた。
暗号資産は引き続き軟調地合いでビットコインは40,000ドル台前半へ、イーサは3,200ドルを割れてくすぶっている状態である。日本時間の午前中に下げが激しかった。先月20日に、JPモルガンのストラテジストがビットコインに関して6万ドル台をすぐ回復できない場合は趨勢を削ぐことになるだろう=すなわち、天井が確定してしまうとコメントをしており、2018年に始まった冬の時代への警戒も怠れない。回復するまでの時間が最も重要なファクターであるということは私も同意見である。ビットコインが値下がりした時にすかさず買いを入れて反発を狙うといった逆張りトレードは徐々に機能しなくなってきているようにも感じる。
ビットコイン・ゴールドのチャートは再び下落モードに突入し流れは変わっていない。ビットコインが下落しているからであるが最低0.5ロット単位から取引が可能で、1ロット単位であればすなわちビットコインはゴールドの23個分といった具合である。逆に言うと22から23への変動はゴールド1つ分=1,870ドル相当となり非常に刺激的である。ビットコイン・ゴールドが取引できるのは大手の海外ブローカーExness。ゴールド自体の動きは順調で、ゴールド関連のETFへの資金流入が続いていることから1,860ドル台で推移している。
【ソース】MT5 BTCXAU(ビットコイン・ゴールド)の日足チャート
直近1週間で穀物の下落が目立つ。特にコーンと小麦は高値のピーク後に調整があったということが日足で確認できる。インフレ懸念が再燃しているとはいえ、穀物相場に関して言えばインフレの影響は見えない。
【ソース】Trading View コーンの日足チャート
日本時間木曜の午前3時に4月の米連邦準備制度理事会(FRB)の議事録を発表予定。
【トレード妙味のある銘柄】
ビットコイン・ゴールド
ポンド円
原油
【マーケット解説の注意事項】
以下のポイントを考慮しながらお読みください。
①それが一過性のものなのか
②継続するものなのか
トレーダーとしての心構え
・「物事が起こってからの解説」はただ単に読むだけでよい。予測の力量やトレードの成績には影響しない。
・「今」のマーケットの動きは説明できない。
・方向性がわからなくても儲けることは可能。
・アナリストやストラテジストが「上がる」と説明しているマーケットに対して、戻りや調整局面に対して利益を出すことができる。
トレーダーは市場原理を知らなくても勝てる人は勝てる。トレードに直結しないマーケット解説や市場分析のみの人と、そうでない私のような考えの人が書いたレポートとでは少しスタンスが異なるはずです。が、やはり私が書いても表面的には「一般的な市況と変わらない」のはやむなしと捉えて下さい。
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