システムトレーダーと一攫千金

一攫千金という言葉が何を意味するのか、明確に定義したいと思います。システムトレードの特性上、ヤマが当たったことで大勝ちして資産が倍になるということはありえません。「あの相場があったからこそ今がある。」といった相場師列伝のような話もないと考えて結構です。そのような行動を取るということは、既定のルールを破った結果となりますので、いわゆるシステムトレーダーの枠から外れることになります。大儲けはもちろんよいことで、タイミングを見て大勝負して勝つことはよいことだと思います。しかし、そんなことは通常ないと考えることがリスク管理を徹底する上でも重要なことです。もちろん、今後その勘が冴えわたりこのタイミングしかないと思える時がくるかもしれません。その時は、その時。期待を抑え粛々と行動するのがシステムトレーダーの日常です。

ギャンブル的な一攫千金はありえません。しかし、システムトレーダーにとっての一攫千金は可能と思っています。一攫という言葉にそもそも当てはまらないのかもしれませんが、この一攫はトレード一回に当てはめずに考えるのです。相場の癖、大衆心理や時間アノマリーなど小さな優位性を重ねることで資産を増やしていくのです。一攫は優位性と考えてもいいでしょう。その小さなリスク管理、損失を極限に抑え大事に利益を積み重ねることで千金を手に入れるのです。「複利運用」の効果は絶大であると過去の偉人が唱えましたが、システムトレードはまさにその考え方です。ロットを過剰に増やすといった焦りよりもまずは小さな積み重ねが大事なのです。

世の中の商売を見ても答えは出ています。高額商品を売るビジネスは無数にあるかと思いますが、例えばヤクルト。100円程度の商品を売っている企業が一部上場企業であり球団を持っている日本有数の大企業なのです。

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