トレーディングは利益を上げることが目的です。システムトレーダーが目的を達成するためには、システムをうまく使い分けることとトレーダーとしての相場感覚を研ぎ澄ませることが大事です。
システムトレーダーは、その裁量により順張り・逆張りといったトレーディングシステムのタイプの使い分けをするわけですが、相場状況によって勝てるシステムとそうでないシステムがあります。例えば、超一流トレーディングシステムでも状況により勝率3割程度であったとしても不思議ではなく、その采配をいかに行うかがシステムトレーダーの技量となります。超一流のトレーディングシステムでも継続的に9割以上勝てるというものは存在しません。よいシステムというのは、むしろよく負けているような錯覚を覚えることもあります。
システムの下手な組み合わせにより、細かい取りこぼしが後々致命傷となって運用資金不足に陥ることもありますし、相場状況に応じて的確なシステムの投入をしないとうまく連携が取れずにシステムの良い面を活用することができません。たまに不測の事態が起こって予期せぬ損失に見舞われることもあります。
トレーダーは極端な相場状況に動じない胆力も必要です。また、勝負は紙一重であり、運用力のあるトレーダーでも負け込むこともあります。勝つトレーダーは、負けているトレーダーと比べて明らかに差があるというわけではなく、微妙な手数料の差を意識したりエントリーポイントの微調整を行ったりしながら接戦を制しています。だからこそ、地味な努力が必要なのです。大事なのはトレーダーとしての相場感覚と優れたトレーディングシステムの開発能力とのバランスだとも言えます。
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