マーケット心理と意思決定

昨今、金融の学術分野でも行動ファイナンスが盛んに議論されるようになりました。実務界では既に知れ渡っていることで、何を今更、という見方もあるのですが、マーケット心理に基づく行動ファイナンスは確かに強力なツールになると思っています。ですが、最近、私が感じるのはマーケット心理だけでは説明できない現象もあるという感覚で、それは何なのか、どうすればもっと期待値の高い行動を取れるのかとずっと考えていたのですが、いわゆる「ゲーム理論」がその解を埋め合わせるのに最も近い学問だということに気付きました。ゲーム理論というのは、簡単にいえば相手方の出方を探ったうえでの自分の行動をいかにするべきかという行動の選択のことです。
マーケットが2回上がったら次は下がるというパターンを発見したとしても、そのパターンが正確に繰り返されないのは、そのパターンに基づいた各々の戦略が存在するからです。敗者の側から考えてみましょう。誰もタダで金をかすめ取られることを好みませんので、ある場面が明らかに負けるというパターンだと認識された場合、トレーダーはその場面を回避する行動を行います。もちろん、習慣化された癖であれば長続きしてしまいがちでしょうが、いずれは気付くはずですし資金にも限界がありますので、この癖は矯正されることになります。ですから勝者側から見て、100%の勝ちパターンというのは存在しないはずですし、仮に高い確率のパターンがあったとしても短期間で終わる可能性は十分にあるということになると思います。以上より、マーケット心理に基づく行動ファイナンスと、相手の出方を伺ったゲーム理論の組み合わせを深く追求した戦略を実行し続けることが、勝ち続ける秘訣なのかな・・と感じています。

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