インパクトの大きい経済指標 -米国雇用統計-

 チャーチスト並びにシステムトレーダーは基本的にファンダメンタルズなことを気にしなくてよいとはいえ、米国雇用統計は重要な経済指標の内の一つであり、特にリーマンショック後の米国景気動向を予測する上でそのインパクトは流石に無視できないものです。

とはいえ、雇用統計を説明変数としてモデルを構築せよというわけではなく、あくまでトレーディングシステムを正常稼働させる上で、どのような影響があるのかを注視するというのがシステムトレーダーとしてのスタンスとなるでしょう。雇用統計の結果・予測を踏まえて投資戦略を練る人が多い以上、その影響は少なからず大きいものとなります。

特に重要である失業率非農業部門雇用者数は、毎月第一週の金曜日8:30(米国東部時間)に発表されます。日本では冬時間だと22:30、夏時間は21:30となります。

I、失業率
失業率は、失業者÷労働力人口×100で定義され、毎月12日を含む一週間を調査期間として家計調査をベースとしています。労働力人口は就業者+失業者です。失業率は各国定義が異なるので単純比較をするのは難しく、日本の失業率と比較する必要性はありません。

   就業者
   ・調査期間中に有給で仕事をした者
   ・休暇・病気・育児・葬儀・悪天候等による休業者
   ・無給の家族事業で15時間以上仕事をした者

   失業者
   ・現在仕事がなく、過去4週間に仕事を探していた者のうち、仕事があればすぐ就くことができる者。
   ・レイオフ中の者。

 II、非農業部門雇用者数
事業所の給与支払い帳簿をもとに集計された就業者をいい、経営者や自営業者はカウントされません。事業所調査でサンプルも大きいことから失業率よりも信頼度は高いとされています。
双方とも、調査期間が固定されていることから大雪などの天候要因やイベントに左右される可能性がありますので注意が必要です。

前日の米国雇用統計は、市場予想が9.5%に対して9%まで低下しました。一方、非農業部門雇用者数は3.6万人増加しました。雇用は依然として低水準だが改善の兆しは見えるといった状況で、ダウは小幅高になったというのが前日の米国市況でした。

システムトレーダーとしての見地は、結果が市場予想と大幅に違った場合の値動きはどうなのか、例えば発表時間から何分でどのくらいプライスが動けば、その日はどのような値動きとなるのかというような統計的な答えが欲しいというところだと思います。また、毎月12日を含む一週間を調査期間、毎月第一週の金曜日8:30(米国東部時間)に発表と、時間軸が固定されていることですから、トレードのフィルタとして扱えるのかどうかがポイントとなります。もちろん、説明変数としてデータを取り入れてもいいと思いますが、使い方は自由です。

以上、米国雇用統計をまとめてみました。

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