スマートマネーという用語が使われています。スマートマネーとはいわゆる洗練された投資家のマネーを意味し、例えば先物市場であればCOTレポート(コミットメント オブ トレーダーズ)で機関投資家のポジションを見たり、米国の著名投資家であるウォーレンバフェットのバークシャーハザウェイ保有株式を見るなど、スマートマネーを狙え!みたいなことが投資指南書には書かれています。
スマートマネーの流れを知り、その流れに乗るというのは確かにマーケットで生き抜くには重要な考えですが、それって投機的な考えじゃないですか?そもそも他者に乗ることを考えず、自分のマネーを出来る限りスマートマネーに仕立てあげる。そういうことを考えたほうがよくないですか?と私は思うわけです。
前回のブログで投資家と運用者のお話を書きましたが、本日は投資家側から見たスマートマネーについて書きたいと思っています。スマートマネーは確かに投資家の性格を反映しているものです。例えば、その資金を有名なヘッジファンドに預けると仮定します。半年たってリターンが2%だった。一方で、別のヘッジファンドでは15%を計上していたとして、その投資家はどう判断するかというところです。リターンが2%とはいえ、その中身を判断し継続するのか、あるいはよいリターンの15%のほうに鞍替えするのか。結局しっかり考えられたマネーは然るべきところに移動するのです。リターンだけを見て移動するマネーはスマートマネーになりえないというのは明らかで、いつかババを引きます。
その流れに乗るということを考えるよりは、今の自分のマネーをどうすべきか。センスが問われる判断ですし、そう考えないといつまでたってもスマートマネーにならないです。我々システムトレーダーもストラテジーに乗ることプラス運用資産についても判断しなくてはいけません。きちんと情報収集をし、然るべき運用商品に的を絞るというのはこのスマートマネーに育てるという考えに直結しています。
スマートマネー、自分自身のこととして捉えてはいかがでしょう?
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