VWAP(出来高加重型平均価格)は、バイサイド機関投資家の日中時間帯の目安となる価格となる場合が多く、トレーダーは買い付けコストをVWAP以下に抑えようと試みます。一方、VWAPに派生してTWAP(時間加重型平均価格)というものがあり、これは出来高を用いずにウェイト付けした価格を使うことでよりシンプルにダイレクトに反映されます。基本的な使い方はVWAPと変わらないのですが、出来高情報の反映がないリアルタイムデータを使うときなどはTWAP(時間加重型平均価格)を使う以外に方法はありません。
この時間加重型平均価格というのは、ある意味、移動平均線と何ら変わりのない定義になりがちなのですが、大きな違いが一つだけあります。移動平均線は計算範囲が時間と共に移動します。一方、TWAPはある期間を固定して、その固定ポイントから現在までのデータを使って計算をします。移動平均線はローリング型で、TWAPはアンカリング型であると言えます。以前、「日中移動平均線」というコラムで始値を固定ポイントとした変則的な移動平均線を紹介したことがあります。これは言わばTWAPと移動平均線の合成であると言えます。
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