休場前後や参加者の少ない時間帯では、値動きが小さくても約定条件が悪化することがあります。スプレッド、ティック間隔、価格更新頻度を記録し、薄商いによる流動性低下と執行コストの変化を数値で測る方法を整理します。
値動きが小さくても流動性は十分とは限らない
休場前後や市場参加者が減る時間帯では、価格の変動幅だけを見ていると約定環境の悪化を見落とします。注文が少なくなると、マーケットメーカーが提示する価格の更新頻度が低下し、BidとAskの間隔が広がることがあります。重要なのは、ボラティリティと流動性を別の変数として観測することです。
薄商いは三つの変数で測る
MT5で観測しやすいのは、スプレッド、ティック間隔、価格更新回数です。例えば1分ごとにスプレッドの中央値と上位分位点、ティック数、連続するティック間の経過時間を保存します。通常時間帯と比較すれば、価格が大きく動いていなくても、提示価格の更新が減り、取引コストだけが悪化している状態を識別できます。
約定価格まで記録して初めて違いが見える
さらに注文ログから、発注時のBid・Askと実際の約定価格との差を記録します。薄商いの時間帯でスプレッド拡大とスリッページ増加が同時に起きているなら、単なる価格変動ではなく流動性低下が執行品質へ影響した可能性を検証できます。休場前後を通常日と比較する場合も、同じ時間帯、同じ注文条件で集計することが重要です。
カレンダー要因を検証条件として残す
祝日や休場はニュースではなく、流動性を変える検証条件として扱えます。日時、セッション、スプレッド分布、ティック頻度、約定価格を一つのログへ残しておけば、「価格が動いたか」ではなく「その価格でなぜ約定したのか」を後から比較できます。






