大阪証券取引所及び東京証券取引所において、近々ルール変更が行われますので簡単に解説したいと思います。
①大阪証券取引所は J-GATE導入を2月14日(月)に控え、既に秒読み段階となっております。デリバティブ売買の今回の主な変更点は以下にまとめました。
•午前立会及び午後立会を統合して日中立会とする。→昼休みの撤廃
•引け間際5分にクロージング・オークションを行う。
•先物取引において,マーケットメイカー制度を導入する。
•先物取引に係る清算数値及びオプション取引に係る清算価格は,日中立会の終値とし,当該終値が取引終了時15分間で約定したものでない場合は,当社が原資産の終値等から算出した理論価格とする。
・マンスリー限月(直近限月が取引可能となる。)は、恐らくそれほど取引数が増えないため、気にすることはないと思います。SGXでもマンスリー限月が導入されていますが、ほとんど取引はありません。
②東京証券取引所の午前取引時間の延長が5月9日から実施されるというホットな話題が本日提供されました。前場の取引時間を午前11時半まで30分延長ということですが、たかが30分とはいえ、システムトレーダーにとってその意味合いは大きいものとなります。
というのも、その30分間のデータが過去にないわけですから、システムトレーダーの優位性の一つである過去事象を検証した上での確率的に有意な行動のみを行うという部分が欠けるわけです。それでも、現在稼働しているシステムがその取引時間変更の影響があまりないと判断した場合はそのまま稼働せざるを得ないでしょう。当然、前場終値を用いたものや11時頃に香港などアジア市場を参照したシステムは廃棄処分しなくてはいけません。
システムトレーダーにとって現行制度の変更は撹乱要因となり、ストラテジーの有効性が継続するかどうかを見極めないといけないわけですが、これは必然的なことであり時代の流れでもありますのでうまく対処する以外に方法はないわけです。
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