EAのログを数値だけで保存すると、執行異常と相場変動の位置関係を見落としやすくなります。MT5のチャート上へスプレッドや約定価格差を時系列表示し、異常値がどの市場局面で発生したかを測定する方法を整理します。
数値ログだけでは異常が起きた局面を見落とす
EAでスプレッドや約定価格差を記録しても、CSVの数値だけでは市場のどの局面で悪化したのかを直感的に把握しにくくなります。平均値が正常でも、特定の時間帯や急変局面だけコストが跳ねることがあります。そこで計測値を価格チャートと同じ時間軸へ配置すると、値動きと執行環境の関係を確認しやすくなります。目的は見栄えではなく、異常値が発生した場所を特定することです。
スプレッドと価格差を時系列へそろえる
まず記録対象を時刻、Bid、Ask、スプレッド、発注時の参照価格、約定価格にそろえます。スプレッドはAskとBidの差、約定価格差は発注時に保存した参照価格と実約定価格との差として扱えます。これらを時刻と結び付けて保存すれば、価格チャートと同じ横軸で比較できます。平均値だけでなく、中央値や上位分位点を基準線として持たせると、通常範囲から外れた観測値も識別しやすくなります。
チャートは異常値を探す入口にする
MT5ではカスタムインジケーターのバッファやチャートオブジェクトを利用して計測結果を表示できます。例えばスプレッドを別ウィンドウへ時系列表示し、大きな価格差が発生した時刻だけチャート上へ印を付けます。ただし、表示結果だけで原因を判断してはいけません。印を起点として保存済みログを参照し、Bid・Ask、発注価格、約定価格、取引時刻を突合します。可視化と生ログを組み合わせることで、「どの価格帯で約定したか」だけでなく、「その時点の市場環境と比べて差が異常だったか」を検証できるようになります。






