2021年6月3日(木曜)寄稿 ⇒本稿の賞味期限は6月4日 13:00までです。
■金融市場の最大の関心事は欧米のインフレ(中央銀行に許容されるのか否か)
■暗号資産業界の最大の関心事は中国の規制と米国の税制&規制
欧州市場は続伸。上げ幅は昨日と同じく1%未満だが、本格的な上げ相場というのはじりじりと上げていくものである。ただし、修正局面は突如として牙をむくのでトレンドに乗る場合にはストップオーダーを置いておくことを心掛けておきたい。英国FTSE100は前日比プラス0.39%、ドイツDAXは前日比プラス0.23%、フランス株価指数のCAC40が前日比プラス0.49%と昨日よりは上昇率は控えめだったが好調だったといえる。
昨日との相違点は米国株価が微増となったところ。ドイツDAXは昨日に引き続き最高値を更新した。CAC40は2000年9月の史上最高値が6944.77であるが、あと6.5%の上昇で到達する見込みとなる。欧州の注目は依然としてインフレである。ドイツの5月CPIが前年同月比2.4%増(2018年10月以来の高水準)、5月ユーロ圏CPIが前年同月比2%上昇したことについて、しばらくの間は頭に残しておきたい。米国株価は高値圏を狙える位置にある。金曜発表の雇用統計では、1.9兆ドルのパンデミック救済策の影響がどう出たのかに注目が集まる。
米国の10年債利回りは1.58%台に降下、ゴールドはこれに反応し1,910ドル台まで上昇した。ゴールドとシルバーは上昇したが銅は約1%下落した。NY原油は順調で一時69ドル丁度をつけた。為替は小動きながらカナダドルが上昇を狙える体制まで回復したことと、ポンドの小幅上昇はチェックしておきたいところ。ユーロは全く目立っていない。
穀物はまちまちの展開で特に言及ポイントは見当たらず。インドの株価指数NIFTY 50は刻みながらの1.35ポイントの上昇(0.01%アップ)
暗号資産市場は細かい変動を繰り返しながら、やや上向きとなっている。24時間比で2~4%と戻りの反動となっているが方向性を見失っているような印象もあり、一方で少し話題が落ち着いてきたドージコインは12~18%程度の上げを見せている。米暗号資産大手のコインベースがコインベースプロのプラットフォームでドージコインの取り扱いを発表したことも材料視された。
ビットコインの占有率を示すドミナンスレート42%は前日と変わらず。ビットコインと関係の深い米自動車のテスラ株は、マイナス3%と振るっていない。一方でマイニング機器も手掛けるエヌビディアは良好で、こちらはプラス3%と上に突き抜けている。
伝統的な金融市場での次のイベントは米国の雇用統計とされている。ここ1~2年のことであるが経済指標や金融政策も特にビットコインの価格に影響を与えるようになってきており、ビットコインが金融商品化してきているのは間違いないであろう。
本日の経済指標
- 21:15 米国5月ADP雇用統計
- 21:30 米国の新規失業保険申請件数
- 23:00 米国5月ISM非製造業景況指数
【トレード妙味のある銘柄】
DAX、NIFTY 50
ユーロ円、ポンド円、米ドルカナダドル
【マーケット解説について知ってもらいたいこと】
・プロトレーダーに焦点を当てた市況の解説
・金融市場を俯瞰しての暗号資産のポジショニング
提供する内容はこの2点で、以下のポイントを考慮して下さい。
これは自分自身で考えないといけません。
①材料が一過性のものなのか
②価格へのインパクトが継続するものなのか
当コンテンツの差異性:金融市場を俯瞰して暗号資産の市況解説をする
差異性とは他の市場解説やマーケット市況と当コンテンツとの違いになります。
※トレーダーは何をトレードしてもよいので、ホットかつ妙味のある商品を対象としてもよいし、暗号資産に妙味がなければ無視をしてもよい。
トレーダーとしての心構え
・「物事が起こってからの解説」は知るだけでよい。予測の力量はトレードの成績に直結しない
・「今、目の前で起きている」マーケットの動きは説明できない
・方向性がわからなくても儲けることは可能
・アナリスト/ストラテジストが「上がる」との説明に対して、戻りや調整局面の利用が可能
・初動は孤独であり、しかし大波には乗るべし
トレーダーは市場原理を知らなくても勝てる人は勝てる。トレードに直結しないマーケット解説や市場分析のみのレポートと当コンテンツとは趣旨が異なるはずですが、表面的には一般的な市況と変わらないのはやむなしと存じます。