☆金融市場の最大の関心事はインフレ、FRBのテーパリングに警戒感
☆クリプトの最大の関心事は中国の規制 次に米国の規制、コンセンサス2021
5月26日(水曜)の欧州市場はほぼ動かず米国株も微増となった。ドイツDAXは史上最高値を記録後も前日比マイナス0.09%で上値を抑えられている。米国の中小企業の株価指数であるラッセル2000は前日比1.97%だった。日次ベースで動きは目立たないが、じりじりと下値を切り上げてきている。日次ベースでみるとナスダック100に力強さが戻ってきたようにみえる。恐怖指数と言われているVIX指数は17.36となり、心理的節目である20以下で落ち着きを取り戻してきた。本日、日本時間の朝方に米国の半導体大手エヌビディアの決算発表があった。第一四半期は過去最高の売上高と利益を計上したが、時間外取引では0.9%下落している。
株式市場の動きが鈍い中、相対的に為替が動き始めてきた。ドル指数は0.4%程度のプラスでドル円は109円台に浮上、EURUSDは反落した。ユーロ円は微減ながらも上昇トレンドを維持し、カナダドルは勢いが衰えている。中国人民元は対ドルで3年ぶりの高値を更新中。オセアニア地域ではNZ準備銀行による利上げ示唆が材料となりNZドルが1%ほど上昇、豪ドルはほぼ変化がなかった。
米国の10年債利回りは1.57%と静かに推移している。ゴールドは1,900ドル台に乗せていたが、他の貴金属と同様に調整となり1,890ドル台に低下している。NY原油は引き続き3月8日の高値67.98ドルが当面のターゲットであるがレンジ67~68ドルの抵抗帯が厚い。あとは天然ガスが押し目からの戻りを見せてきている。
暗号資産市場は全体的に堅調地合いで、ビットコインは4万ドルを目前として行ったり来たりを繰り返している。ビットコインの占有率を示すドミナンスレートは暴落時以降48%まで戻ったが、徐々に低下してきて現在は42%台である。暗号資産の中では比較的安定度の高いビットコインに資金を退避させる流れになっていたが、価格が戻るにつれて徐々にビットコイン離れが進みアルトコインへ向かっているようにもみえる。米投資会社グッゲンハイムのCIO、スコット・マイナード氏が、ビットコインのさらなる売りを予測するも長期的には強気を維持とCNBCで語ったが、概ねこのような見解を持つ人は多い。ちなみに高値からの50%から75%の下落があるとのことだったが、これは価格水準から計算すると3.2万ドルから1.6万ドルとなる。1.5万ドルまでの下落に備えよというコラムも散見される。
世界最大規模の暗号資産カンファレンスConsensus2021(コンセンサス2021)が本日27日(木)まで開催されている。これまで、カンファレンス開催時は強気マインドになるというアノマリーが噂されていたが、イベント終了後の急落には注意しておきたいところ。暗号資産全体の時価総額は1.5~1.7兆ドルでビットコインはその半分。暗号資産全体は銀市場やグーグルと同程度、ビットコインは中国のIT企業テンセントやウォーレン・バフェット率いるバークシャーハザウェイと同程度と記憶しておくとよいだろう。
[ソース] Infinite Market Cap 6~12位今晩は、21:30に米国の第一四半期GDP改定値の発表が予定されている。
【トレード妙味のある銘柄】
ビットコイン、イーサ、ライトコイン、他アルトコイン
DAX
ユーロ円
【マーケット解説の注意事項】
以下のポイントを考慮しながらお読みください。
①材料が一過性のものなのか
②価格へのインパクトが継続するものなのか
差異性:金融市場を俯瞰して暗号資産の市況解説をする
- トレーダーのための市況解説
- 金融市場からの暗号資産のポジショニング
※トレーダーは何をトレードしてもよいので、ホットかつ妙味のある商品を対象としてもよいし、暗号資産に妙味がなければ無視してもよい
トレーダーとしての心構え
・「物事が起こってからの解説」はただ単に読むだけでよい。予測の力量やトレードの成績には影響しない。
・「今」のマーケットの動きは説明できない。
・方向性がわからなくても儲けることは可能。
・アナリストやストラテジストが「上がる」と説明しているマーケットに対して、戻りや調整局面に対して利益を出すことができる。
トレーダーは市場原理を知らなくても勝てる人は勝てる。トレードに直結しないマーケット解説や市場分析のみの人と、そうでない私のような考えの人が書いたレポートとでは少しスタンスが異なるはずです。が、やはり私が書いても表面的には「一般的な市況と変わらない」のはやむなしと捉えて下さい。
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