☆金融市場の最大の関心事はインフレ、FRBのテーパリングだが緩和支持が増える
☆クリプトの最大の関心事は中国の規制 政府が国外への資金流出を警戒
5月25日(火曜)の欧米株式市場は冴えない展開となった。米株には影響が出ていないが、ケース・シラー全米住宅価格指数は、3月までの1年間で13.2%上昇し上昇率は2005年12月以来の高水準となった。低金利を背景に米国の新築および中古住宅の価格は伸び、旺盛な需要が住宅供給を上回る状況が続いている。
ドイツDAXは小幅上昇で史上最高値を記録しているが、これは24日(月曜)が休場だったため2日分の価格変動を吸収した形となっている。IFO社の景況感調査は良好だったが、ドイツの第1四半期の国内総生産(GDP)改定値は、家計支出の減少により1.8%のダウンとなった。米国の10年債利回りが崩れ始め1.56%まで低下。ゴールドは金利低下に反応して1,900ドルの大台に到達した。為替は小動きながらユーロ円の上昇が少しずつ目立ちつつある。カナダドルはほとんど動かないが高値圏で定着している。中国人民元は対ドルで3年ぶりの高値を記録し、FTSE中国A50指数も4.16%の上昇となった。
[ソース] Trading View ユーロ円とEURUSDの比較チャート
ゴールドに連れてシルバーやプラチナなど貴金属も堅調を維持している。一方で穀物は値崩れしているが特にコーンが約6%の下落となり注目が集まった。出来高は値幅相応である。
[ソース] Trading View コーン日足と出来高
NY原油はほぼ動きなし。66ドル近辺の推移で3月8日の高値67.98ドルが当面のターゲットとなるだろう。66ドル近辺は過去2018年10月末の後に、3月上旬と今月に経験しており、引き続きレンジ67~68ドルが抵抗帯のように感じられる。ゴールドマン・サックスのアナリストによる原油価格の見通しは「夏までに80ドル」
暗号資産市場のボラティリティは引き続き激しいが方向感を見極めにくい。あく抜け感による買い支えの一方で価格が上がりきらないといった状況である。引き続き、下値への警戒感は持つべきといえよう。ビットコインの価格が最高値64,800ドルから最安値30,000ドルへと半減している最中、グラスノードが提供するビットコインの累積アドレスの個数データが545,115と過去最高を記録した。累積アドレス数の増加はビットコインの価格に対して上昇サポートとなる。あと、世界最大規模の暗号資産カンファレンスConsensus2021(コンセンサス2021)が今週開催中、27日(木)まで。
[ソース] グラスノード ビットコインの累積アドレス数【トレード妙味のある銘柄】
ビットコイン、イーサ
ゴールド
ユーロ円
コーン
【マーケット解説の注意事項】
以下のポイントを考慮しながらお読みください。
①材料が一過性のものなのか
②価格へのインパクトが継続するものなのか
差異性:金融市場を俯瞰して暗号資産の市況解説をする
- トレーダーのための市況解説
- 金融市場からの暗号資産のポジショニング
※トレーダーは何をトレードしてもよいので、ホットかつ妙味のある商品を対象としてもよいし、暗号資産に妙味がなければ無視してもよい
トレーダーとしての心構え
・「物事が起こってからの解説」はただ単に読むだけでよい。予測の力量やトレードの成績には影響しない。
・「今」のマーケットの動きは説明できない。
・方向性がわからなくても儲けることは可能。
・アナリストやストラテジストが「上がる」と説明しているマーケットに対して、戻りや調整局面に対して利益を出すことができる。
トレーダーは市場原理を知らなくても勝てる人は勝てる。トレードに直結しないマーケット解説や市場分析のみの人と、そうでない私のような考えの人が書いたレポートとでは少しスタンスが異なるはずです。が、やはり私が書いても表面的には「一般的な市況と変わらない」のはやむなしと捉えて下さい。
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