緩衝材としての配当

配当は、合理的投資家にとって何の意味もないというよりはむしろ、課税に対して不利ですから望ましいものではありません。しかし、配当は投資家にとって喜ばれるものです。具体的なシナリオを使ってなぜ喜ばれるのかを説明したいと思います。

まず、配当が支払われるということは株価がその分だけ目減りします。配当そのものは利益ではありません。株価が下落した場合、配当は確定的な利益ですので損失を補填するという意味合いを持ちます。一方、株価が上昇した場合は、当然ながら配当も手中に収めていますので二重の喜びとなります。以上のことから、配当を貰って損はないと投資家は誤認してしまいます。

今の時代はボーナスというのは明細で貰うのがほとんどだと思いますが、一部を現金にして特別ボーナスという形で渡すと喜ばれるようなものです(当然、手渡した現金分は事前に明細から引かれます。事前に引かれますので痕跡はありません。)全く意味はないのですが、喜ぶ人がいるのは確実でしょう。これと同じ原理ですが、定額給付金というのがありましたね。定額給付金を貰った方は多いと思いますが、どのように感じましたか?

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