相場の摂理

本来、マーケットというのは人々が行き交う場でもあり、必要なものを必要な時に必要なだけ買うために存在する場所です。社会的生活を行う上で重要な位置を占める社交場というのが定義なのですが、金融市場に関して言えば誰もが売り手、買い手となって損益のみが追求される、いわば戦場と置き換えてもいいくらいのシビアなものです。

そんな中、甘い気持ちで市場に参入すると結果的には身ぐるみを剥がされて終わるのが大半なのですが、中には運よく大金を手にする者もおり、決して知識やテクニックだけが幅を利かせるわけではないといったギャンブル的要素も孕んでいるのが相場です。だからこそ、人々は相場に魅了されるわけですが、弱肉強食の摂理というのは確かに存在します。

食う者、食われる者とで考えると、食う者は常に強者であるとは限らず、たまに失敗はするものの狡猾に仕掛けるタイミングを見計らい、例えば群れから離れるエサを狙います。一方、食われる者は群れで行動するものですから群れの中にいる間は自分達が王者であるような錯覚に陥り、優雅なときを過ごしますが、群れからはぐれたり、罠にかかったりすると命の危険が伴います。

ここで大事なのは食われる者は食われるだけであり、食う者はエサを食うだけです。自然界では食うものと食われる者が逆転するということはなく、自分より上位の捕食者が現れない限りは食物連鎖のサイクルは変化しないのですが、金融市場は各自が規律を持っていないと一瞬で捕食者、被食者の立場が変わるという違いがあります。自分以外は全て敵でもあり味方でもありますので、生存のための戦略というのが必要となってきます。

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