ルール通りにトレーディングを行うというのがシステムトレードなのですが、自動化ツールで何らかの障害により発注が出来なかった場合や、手動発注で発注すべき時間が過ぎ去ってしまった場合にどのような対処法が考えられるでしょうか?
ここは賛否両論分かれるところですが、私の場合は気づいた瞬間に成り行きで発注するという方法を選択します。このルールに当てはまらないのはExitすべき時間が既に差し迫っている時くらいです。例えば、数分しかポジションを建てられないと予測されるのに、わざわざコストを支払う必要はありません。なぜなら、発注コストとポジション保有期間は反比例の関係にあるからです。
この成り行きで発注するということについて違和感がある方も多いと思います。エントリーするべき価格と比較して、逆行している場合は成行注文を出しやすいのですが、既に利が乗っている場合はどうでしょうか?成行注文を出すのに躊躇してしまうのではないでしょうか?ほとんどの方は、システムが指示した価格に指値を置きたくなると思いますし、それで指値注文が通れば、何事もなかったかのようにトレーディングの継続ができますからね。
しかし、現実はそんなに甘くありません。
システムトレードの特性として、勝ちトレードはその瞬間に利が乗ってそのままエントリーポイントを振り返ることなく利益を積み重ねます。一方、負けトレードはエントリーポイントも簡単に割りますし、エントリーポイントを超えることすらないこともあるわけです。
すなわち、どちらかというと逆行している場合は発注をせず、利が乗っている場合はすかさず成行を出すということの方が合理的なわけで、トレーディングシステムとの乖離を最小にするには気づいたときにすぐにアクションを起こすのがベストなのです。
何も問題がなければ発注していたであろう仮想のポジションより利益が少なくなるのが悔しいのはわかりますが、大事なのは現時点からの損益で、その損益はExit時点でどうなっているのかを考えないといけません。
トレーディングシステムの設計そのものが、最も合理的であるように作られているはずですから、発注出し忘れがあった場合は速やかに整合性が取れるよう行動しましょう。発注するべき時点の後に、そのシステムを凌駕するアクションが存在するのでしたら、それを条件に付け加えればよいだけの話なのです。
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