トレーディングを始めたばかりの頃というのは、早く資産を増やそうと思い過度なリスクを取りがちですが、リスクを取り過ぎるということはすなわち破滅の道を歩むことになります。はやる気持ちを抑えてリスクを最小に保つことは辛く感じることかもしれませんが、そうすることで資産を増やせる確率が高まります。
マーケットの魔術師である熟練トレーダー達は、許容損失は一回の取引に尽き運用資産の2%までということを推奨しており、現実的なところで2%を超えないように保つというのが理想です。
リスクを抑えるメリットは生存が可能だということであり、いわゆる経験が増えてトレーディングテクニックも洗練されていくことにつながります。つまり、リワード・リスクのレシオが改善されていくという理論の元で成り立っています。
将来的に許容損失に対する利益率が高くなりますので、結果的にリスクを最小に保つことで資産を増やせる確率が高まるということになるのですが、実際のところは、熟練するにつれてリワード・リスクのレシオが改善されていくのかどうか判断するのは困難です。
紆余曲折を経て改善されていくものなのかもしれないのですが、少なくとも極端な相場状況のときでも口座が吹っ飛ばないように管理できるようになるというのは間違いありません。今回の東日本大地震の影響で相場が乱高下しましたが、過度なリスクを取ったことにより大損した方も多いです。驚くことに、大損した方の中には過度なリスクを取っていたことすら気付いていない人が多いのです。
また、勝負に出て大儲けしている人が多いのも事実でありますが、その中でいずれ破綻してしまう人がほとんどです。中には、更に利益を積み重ね勝ち続ける人もいるのですが、誰かが儲け続けというのは確率的な事象でも起こりうることで、つまり、相場での長者は必ずどこかにいると言ってもいいくらいです。
誰かが億万長者になるというのと、自分の資産が増えるというのは別のことです。自分の資産を増やすにはどうすればいいかというのは、やはりセオリー通りリスクを最小に保つことだというのが王道だと思われます。システムトレードはリスクを一定に保てますので、資産を増やすことに非常に親和性のあるトレードスタイルだと言えます。
コメントを残す