10月12日付の日経夕刊に掲載された板寄せ方式の説明について、その図式を拝借させて頂きました。新聞と違ってよいところはカラーを使えるというところです。アニメーションにしようかと思いましたが、やや面倒になりそうなので断念しました。
さて、この板寄せ方式は国内株式市場では一日に4回あるわけですが、メリットとして約定が一本値で決まることと多数の注文がこの時間帯に出されることでマーケットインパクトを最小に保てることで、機関投資家などの大口注文を出す投資家には最適の方式です。この板寄せ方式の利便性は、証券取引市場の昼休みがなくならない大きな理由の一つとなっています。
もう一つ気をつけないといけないのは、注文受付が開始されてからマッチングが開始される上で「時間優先の原則」がザラバ形式と異なって、板寄せ方式では当てはまりません。これは言いかえると、情報をなるべく吸収してから戦略を練ることが可能となり、遅く発注すればするほど有利になるということを意味します。マーケットがオープンする前の気配値が当てにならないのは、時間優先の原則がないからであり、オープン時間に近似すればするほど情報として確実なものになるということになります。つまり、発注してから会社に行くサラリーマンには不利な制度です。
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