新規上場銘柄とシステムトレード

システムトレーダーは新規上場に弱いです。当然のことながら過去データがないので検証ができないわけです。大体数ヶ月を様子見し、データを揃えてバックテストを行います。しかし、データの絶対的な数が不足していますのでやはりシステムトレードには向いていません。

定常的な銘柄だと半年ほどのデータが揃えばシステムを作ることは可能かなと考えていますが、データ数が少ない場合は長期にわたっての運用はできないので繰り返しチューニングが必要であると考えます。このような労力が発生しますので、やはりIPO銘柄は控えた方が無難でしょう。普通は半年のデータでシステム作成をしようという気にはなりません。とりあえずはデータを取って銘柄をモニターしておくというスタンスを取るのもありです。

通常、IPO銘柄の上場初日は株価が公開価格を上回るといった現象が見られ、その後じりじりと下がっていくという傾向がみられやすくなります。このじりじりと下がっていく現象をアンダープライシングといいますが、大体5年ほどこの傾向が続きます。いずれにしても、IPO銘柄は空売りできないですからシステムトレードに向いていないというのは間違いありません。対象銘柄は、上場から5年以降の銘柄を選ぶべきでしょう。新規上場の商品先物、金融関連先物も同じ考えでいいかもしれませんが、5年もみるとなると逆に取引量のピークが2~3年目くらいでその後廃れていくということも考えられますので、もう少し早くてもいいのではないかというのが個人的な意見です。

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