1、トレーリングストップについて
トレンドに追従し、損失を抑えるというロスカットのテクニックとしてトレーリングストップは皆さんご存知かと思いますが、このロスカット・テクニックは出来高が多くかつファンダメンタルズで取引している参加者の比率が大きいマーケット(成熟していないマーケットやマーケット参加者の心理が非常に強いマーケット)で有効だと思われます。
対して、取引が少なく相場操作ができるような小さなマーケットや既に誰もがトレーリングストップを使っているようなダイレクト・マーケット・アクセス(DMA)可能なマーケットではあまりうまく機能しません。そのようなマーケットではトレーリングストップの裏を書いた逆のトレーリングリミットもありだと思われます。
2、プロフィットテイク・トレーリングリミットについて
ロングポジション保有の場合ですが、利食いポイントをあらかじめ設定しておきます。上昇した場合はそのまま利食いをしますが、下落した場合に利食いポイントを切り下げていきます。
トレーリングリミットはトレーリングストップを置いているトレーダーと全く逆方向に作用します。いわゆる利益限定・減少型の損失無限大のテクニックであり、欧米株先市場等の成熟したマーケットで機能しやすいです。下がり続ける相場では損失が大きくなりますので、ロスカットをおく必要があります。トレーリングストップのロスカットを置けば、ダブルトレーリングストップの要領で挟み撃ちをするようなストラテジーとなります。e-mini S&P500先物でのこのストラテジーは、勝率がグッと上がります。
3、トレーリング・エントリーについて
いわゆる押し目買い、押し目売りとは少し異なり、底値買いや底値売りの考えに近いテクニックで、実はある銘柄でかなり有効に機能しています。買いエントリーの場合の使い方はトレーリングストップと同じようにストップ注文をおき、値段が切り下がったところでそのトレーリングレベルを切り下げし、上方にブレイクをした場合に買いストップエントリーをするというルールです。フィルタを工夫すると更によくなる可能性があります。トレーリング・エントリーのコンセプトはパラボリック指標と似ています。
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