巨大な機関投資家には資金力があり、優秀な頭脳を持つスペシャリストが各任務を負っています。相手は、天才クオンツ集団がストラテジーを組み、高度なITプロフェッショナルが最先端の技術力を使いながら巨額投資をしたシステムを構築し、大口顧客とコミュニケーションを取りながらも自分達でどうにでも料理できる(合法的なインサイダー情報が使える)注文を流しながら、評価が一目でわかるレポーティング等のバックオフィス体制を整備している、という大規模な分業体制が整っています。そしてその活動が休みなく繰り返されているのです。
勝てる気がしませんよね。
しかし、個人投資家(小規模投資集団のことで副業を除く)にも利点が幾つかあります。以下のリストは、機関投資家の弱点でもあり、個人投資家が付け入ることができる隙でもあります。
・コストが高い
・変化に対応できない
・規制が厳しい
・野心がない
コストが高い
機関投資家の運用そのものには莫大なコストがかかっています。本業がトレーディングであればともかく、トレーディング事業にかける予算が限られている場合もあり、なかなか資源を集中できません。またコストが高い分要求される利益も大きいため、必ずしも勝っているからよいというわけではないのです。個人投資家のコストは、運用額とのバランスもありますが、生活費を差し引くとそれほど大きいものではありません。
変化に対応できない
機関投資家は組織で動いているため、変化に対応するのが遅いのが特徴です。相場に変化が現れた時などはデータ収集をするなど事実確認が必要となり、その後に上層部へ説明をして理解を得るという流れになります。組織というのは変化を嫌いますから、その決定は遅れがちとなります。官僚的な組織であればなおさらでしょう。個人投資家は自由裁量で思うように変更可能です。
規制が厳しい
規制はますます厳しくなっています。ディスクロージャーのための事務処理コスト増大もありますが、ただ単にリスクを取ることも規制上で難しくなっています。一般的に規制は投資家保護を基本方針としていますので、どちらかというと個人投資家にとっては味方であるとも言えます。手数料を高く設定されたり、目に見える手数料ではないところで負担を強いられたりといった搾取される側にあるので、当然の権利であると言えるでしょう。
野心がない
機関投資家は、分業体制を敷いている以上、全体を把握できる人は限られています。機関投資家といっても所詮サラリーマンの集団ですから、トップを除けばその野心・志を比較するには及びません。淡々と仕事をこなしている人も多いものです。また、もう既に巨大な組織となっていますので成長バッファも限られています。個人投資家の成長可能なスペースは無限と言ってもいいくらいでしょう。夢膨らむ話でもあるのです。
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