大衆迎合とスマートマネー

相場の世界では大衆迎合(たいしゅうげいごう:周りに合わせる)はよくないと言われています。「損切りは早く、利食いは遅く」というのが相場の鉄則と言われていますが、なぜだと思いますか。それは、みんなこれができないからです。逆に言うと、ほとんどの人が「利食いは早く、損切りは遅い(損切りしない)」のです。自分だけが儲かりたいから。

一方で大衆心理に歯向かうのはよくありません。相場の流れ、いわゆるトレンドという言葉があり、天邪鬼(あまのじゃく:わざと人に逆らう)な人は、波に飲み込まれます。今で言うビットコインを売りで入る、株式上昇トレンドにショートで入るのは、まさにトレンドに逆らっていると言えるでしょう。(当然、一本調子で行くものではないのでタイミングを取ってエントリーするのは可)

相場巧者は、大衆が乗る前にポジションを忍ばせ、十分に大衆の流れを折り込んだところでひっそりと出て行く。これを繰り返しています。チャートを眺めていると本当にそう思うのですが、ああこれは売りしかないなという時が上昇への反転ポイントであったり、上がるしかないなという時が下落開始地点であったりします。そして、下がるかもしれないという疑心暗鬼(ぎしんあんき:疑うことで何もない暗闇で鬼が見えてしまう)のときは徐々に相場は上がりますし、値頃感で買い時と感じられる場合はずるずると下がっていきます。で、そのパターンばかりでなく今度は反対のことも起こってしまう。。。それが相場なのですが、相場巧者は見事にその波に乗ります。

ストラテジストにさよならを (ゲーテビジネス新書)にて、じぶんポートフォリオの構築方法が記載されています。「売却基準」を設定し、値下がりした銘柄はどんどんポートフォリオから外して値下がりした銘柄だけを残すという方法です。売却判断は6〜7ヶ月くらいでいいと個人的に思っています。

実はこれは理にかなっていて、いい銘柄は決して売らないというウォーレン・バフェットの投資方法と似通っています。ちなみにウォーレン・バフェット等実績のある投資家・トレーダーが動かすお金をスマートマネーと言い、他の雑念含みのマネーを吸い出す効果を持っています。みなさんの保有しているお金はスマートマネーでしょうか。自問自答しながら取り組んでいきましょう。

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