単純移動平均の興味深い属性の一つに、移動平均の算出式に新たに加えられた価格データと同様、既に算出式から消え去る古い相場データの影響も受ける可能性がある。というのがあります。これはどういうことかといいますと、下記の図で説明したいと思います。
移動平均線(更新前) | — | 35 | 45 | 25 | 34 | 28 | 平均33.4 |
移動平均線(更新後) | 35 | 45 | 25 | 34 | 28 | 30 | 平均32.4 |
新たに30が加えられ、35が外されることにより、35が外れたことによるインパクトと30が加えられたことによるインパクトの二つのインパクトが同時に起こります。これが移動平均線の知られざる特徴の一つであり、これを知ることにより、ただ単純に平均値を取ったものだという認識以上に深く移動平均線の研究が出来ることだと思います。
移動平均を利用したシステムは、トレンド相場であるときには有効に機能しますが、トレンドの無いときにはうまく機能しません。ADXのようなトレンドを計測できるテクニカル指標と組み合わせることにより、より効率的にシグナルを発生させることができます。
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