イエール大学のシラー教授は、S&Pケース・シラー住宅価格指数の考案者として有名で、理論構築に重点を置いた研究姿勢の持ち主です。正しい理論により、経済の発展に貢献しようとする姿勢は、研究家としては全うなスタイルであると言えます。効率的市場仮説には一部否定的であるものの、人間行動に即したボラティリティの研究も盛んに行い、人間心理や相場心理に根ざした内生的ボラティリティは外部要因からのボラティリティと比べて3倍程度であるなど、マクロの観点から役に立つべき理論を構築することを目的としています。その思想を反映しているS&Pケース・シラー住宅価格指数が最も典型的な例であり、この指標により米国の住宅価格動向が明確になりました。毎月最終火曜日の朝9時(米東部)発表。
なお、ファイナンス学科の卒業生に与えるスピーチが掲載されていましたのでお伝えしておきます。金融は小手先のツールとして使うのではなく、社会の役に立たせるために活用しなさいと述べています。
Beyond compensation, the next generation of finance professionals will be paid its truest rewards in the satisfaction that comes with the gains made in democratizing finance – extending its benefits into corners of society where they are most needed.
金銭による対価を問わず、次世代を担う金融プロフェッショナルは、社会の不備を充足させるような、金融の民主化に伴う報酬を受け取るであろう。
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