マーケットとサンクコスト

Yahooニュースで「なぜ失敗しそうな事業から撤退できないのか」という記事が掲載されていましたのでコメントします。最近通っていないスポーツジムをなぜ辞めないのかといったことから話が始まり、企業内部での名誉やプライドが撤退を邪魔するといったところまで踏み込んでいます。すでに支払って今後も回収できない費用という意味のサンクコストによる理由はわかりますが、名誉やプライドも絡んでますます撤退することが困難になるといったのは面白い切り口でした。

システムトレーダーにとってのサンクコストはトレーディングシステムの廃棄に関する問題もありますが、マーケットに関することも無きにしも非ずです。例えば、最近ではNYMEXのWTI原油の出来高が芳しくなく、ICEで上場されている北海ブレント原油の出来高が追い抜くようになりました。WTI原油のトレーディングシステムを稼働している場合、現時点で乗り換えは必要ないにしても将来のいつかの段階でWTI原油から北海ブレント原油に乗り換える時期が来るかもしれません。そのタイミングも決してサンクコストに左右されてはいけないのです。

もっとわかりやすい例は、日本の商品先物かもしれません。2000年代前半は取引も活発で、うまみもあったのですが、今や閑古鳥がなくような状況で超過収益が得られるかどうかというのに微妙なラインです。システムトレーダーの戦場は取引が活発であればあるほど有利に働くわけですから、このような市場で戦っているとじり貧になるのは明らかであり、いつかの段階で見切りが必要なのです。なお、トレーディングシステムに関するサンクコストの諸問題はこちらでとりあげていますので参考にどうぞ。

トレーディングシステムの廃棄率

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