以前、プロトタイプ・システム(2009年8月17日)という記事で、トレーディングシステムのアイデアを具現化する手法を紹介しました。今回は、売買環境設定のためのツール構築やアプリケーション実行のための環境設定を即席で構築します。
まず、どのような環境を構築するのか図式化をします。紙でも何でもいいのですが、自動売買アプリケーションの組み合わせや、必要であればその接続のためのプログラミング化を考えます。完全自動売買の図式(陳腐化されたもの)でも紹介していますが、全体のイメージをつかめていればよいと思います。
今回はトレーディングシステムのアイデアはどんなものでも構いません。チェックすることは、各アプリケーションの接続がうまくいっているかどうか、執行速度は十分耐えられるものかどうか、PC画面上の配置は売買を監視しやすいものかどうかというところに絞られますので、頻繁に売買されるようなモデルでないといけません。例として、1分足移動平均線クロスオーバーの数値が小さいものを選択するというのがいいかもしれません。チェック項目が売買執行に照準を当てられていることから、とにかくEntry&Exitを繰り返すようなモデルが望ましいのです。
当然ながら、実売買は行いませんのでシミュレーション口座を使います。ブローカーがシミュレーション口座を提供していない場合は、注文がほぼ通らないような指値を出すなど工夫しなくてはいけませんが、これはあくまで苦肉の策であり、テストのためという理由での実弾投入は控えたいところです。
これらの環境テストを十分に行ったのちに、十分なバックテストを行ったトレーディングシステムとコネクトすることで、完全自動のマネーマシーンが理屈上は出来上がるわけです。トレーディングのアイデア部分は収益の肝となる部分であり、最も大事なプロセスですが、今回の売買環境・ツール設定は一回でも成功すれば、あとはテストする必要がほぼないというところがトレーディングシステム開発とは違った特徴です。
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