ハーバードビジネスレビュー2014年3月号の「他者の意見をいかに判断に取り入れるか」のコラムにて、デイトレーダーのリターンについて言及されてあったのでコメントいたします。当コラムは、多様なアイデアを他者にぶつけて反応を見ながら学習していくアプローチを元に、意思決定の質を高めていくというメソッドであり、当ブログの趣旨にマッチしていることから取り上げました。
実験は至極シンプルで、被験者は他者のトレーディングを真似できる一方、ある被験者は孤立してトレーディングもできるという環境であり、その中でどのスタイルが最もリターンが良かったかを調査するものです。結論としては、予想通りですが、独自のアイデアをもとに他者のアイデアをバランスよく融合したトレーダーが最も成績がよかったとのことでした。
つまり、「他者の意見を取り入れる」ことでリターンの質を上げることができるというわけです。独自のアイデアというのはそもそも固執している限りは陳腐化していくものと考えられます。いわゆる聖杯は今後も聖杯でありえないということでしょう。ですから、新しい知識やテクニックを吸収していくべきなのですが、その相互作用は激しいほど結果は良好なもののように思えます。例えば、誰かのブログで衝撃的なテクニックを見つけたことや、セミナーで眼からウロコの投資手法を学んだなどです。これらを、自身で確立された独自アイデアにうまく融合することで質の良いリターンを目指していくのが最善策ということでしょう。
また、真似するだけのトレーダーはよいリターンを上げられていませんでした。他者のトレーディングシグナルに頼ったり、独自アイデアを確立することなしに様々な手法を取り入れたりすることは、リターンを追求する上でもよろしくありません。
他者の意見を取り入れる方法は本やネットサーチなどインプットも大事ですが、当ブログのようにアウトプットも大事だと考えます。というのもそのブログをきっかけに、様々な意見交換をする機会が生まれるからです。もし、読者の方でこれを機にブログを立ち上げたという方がいらっしゃいましたらご連絡下さい。末永くお付き合いしたいと思います。
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