ヘッジファンドを総合的に研究していらっしゃる早稲田大学教授の四塚利樹先生が座談会で面白いことを言っていましたので、紹介しておきます。まさにその通りであり、当たり前のことなのですが説得力あります。
運用戦略の資金配分を考えるにあたり、投資家は過去の良好なパフォーマンスを追いかけるため、少数の戦略に資金が集中しがちです。
しかし、直近のリターンが高かった戦略というのは・・・
期待リターンが既に低下している場合が多い。
=つまり、歪みが大きい時期に投資し、そのゆがみが縮小しつつあるから儲かっているだけであり、まねしてあとから入ってきてももう遅い。
ということです。しかもリターンの低下を補うためにレバレッジを効かせる場合もあるので、ネガティブイベントが発生した場合に思いもかけない損失が発生することがあるので要注意だというお話でした。
これはシステムにも当てはまりますね。各々のシステムはそれぞれトレンドに強いとか逆張りに強いとかの性格があると思いますが、過去の成績だけで選ぶということは将来の成績とは必ずしも結び付かないということかもしれません。2008年後半は長期トレンドフォロー戦略のタートルシステムが好調でしたが、今後はそう長く続かない可能性もありますし、逆に今冷え切っている戦略、Buy&HoldやArbitrage戦略は息を吹き返す可能性もあるということかもしれません。将来はわからないですが、少なくとも流行に乗っかるだけでは生き残れないということだけは確かだ思います。
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