「押し目待ちに押し目なし」という相場格言があります。これは、買いたいと思っている人ができる限り安いところで買いたいと思い、値段が戻ってきたところを狙うわけですが、本当に強い相場であればそのような「押し目」があるはずもなく、買うタイミングなくそのまま上昇してしまうというのを表現した格言です。
買うタイミングが掴めなかった時、一本調子の上昇を、指をくわえて見ているのは非常につらいものです。多くの人が経験していると思いますが、更に悪いことに「もう、これはバカになって買わないといけない。」と思って、買ったところが実は天井だったというのもよくある話で、いわゆるオーバーシュートにつながることになり、相場というのは本当に恐ろしいものだと感じられるのもこのような時となります。
さて、以上が前提となる相場状況です。
押し目があったと思って買ったレベルが実は押し目でなく、そのままずるずると下がってしまって損をしたという経験があると思いますが、今回はその押し目を狙ったストラテジーのロジックのコンセプト化を考えてみることにします。
上記チャートは日中の動きの二日分をプロットしたものです。前日が上昇相場だった次の日、窓をあけて寄り付きます。その後、上昇トレンドの勢いは継続し多くのトレーダーは「押し目」を探すことになります。その押し目ができたと判断されるちょっと下がった部分で売りエントリーを行います。これは押し目であると同時に対極的な「リスクの低い売りポイント」と見ることに焦点を当てるわけで、エントリー候補のストラテジーの一つとして、トレーリング・ストップと同じ原理のトレーリング・エントリーがいいように思われます。
相場が本当に強い場合もあり、その後上昇する可能性もかなり高いですのでロスカットは必ず置くようにし、各プライスレベルの条件をフィルタリングして儲かる確率の高い売買ルールを探すことができれば、より精度の高いトレーディングシステムが完成していきます。
考え方を固定せずに全体を見るため、あえて具体的なルールを定義しませんでしたが、このような漠然とした広いアイデアを元に、更にルールを厳密化してトレーディングシステムを開発していくことを、トレーディングシステムのロジックのコンセプト化と言います。
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