勝率60%のシステムがあると仮定します。勝率60%というのはそれほど珍しいものではなく普通のシステムであると言えます。出来る限り、開発過程で堅牢性を重視したいことから実運用でも勝率60%を目指したいところですが、開発段階であらぬ利益へのバイアスがかかってしまうことは避けられないので勝率60%を保証することは当然ながらできません。しかし、たいていは勝率60%はあって欲しいという期待感とともに実運用に移すこととなります。では、以下に前提条件をまとめます。
・シミュレーション上、勝率60%のシステムがある。
・長期的に勝率60%に近付くと推測されるが確実であるという保証はない。
・市場ルール変更等により、シミュレーション成績とかけ離れる可能性がある。
つまり、ランダム事象の典型例であるサイコロの目よりも不確定な要素が多いと言えます。不確定な要素が多いということは、当然、勝率60%を超えることもあるということも含みますので全てがネガティブな方向性を持つとは限りませんが、サイコロの目のように大数の法則が通じない可能性があるということは根本的な不安につながることだけは確かです。
コメントを残す