トレーディングシステムの分類

トレーディングシステムには様々な種類のシステムが存在しますが、体系的に把握できるよう大きく5つの分類をしてみました。

1、  ブレイクアウトシステム

2、  パターンシステム(オシレーター系)

3、  トレンドフォローシステム

4、 イベントドリブン型システム

5、 行動経済型システム

  1.  ブレイクアウトシステムとは、基本的に売り買いを限定せず相場がどちらか片方に極端に傾いたりするときにエントリーを行うシステムです。一方向に動いた場合に利益を得ることが可能ですが、逆にレンジ相場では負けてしまいます。このタイプのデイトレードシステムは一番安定していて、勝率も高い傾向にあります。
  2.  パターンシステムとは、例えば「昨日が陽線の場合に、次の日も陽線である確率が高い」とか、「5日間の高値を更新した次の日は陽線である確率が高い」などの好条件を組み合わせていくシステムのことです。意味のない組み合わせをしてしまう(カーブフィッティングに陥る)可能性もある反面、誰もが気づかないようなバイアスを捉えられることで安定した成績が残せることもあります。
  3.  トレンドフォローシステムとはマーケットが大局的に大きくどちらかに流れたときに、その流れに追従していこうという考えのシステムのことをいいます。このシステムは基本的に長期間ポジションを保有するトレードとなります。勝率は低いが一回の利益が大きくなるという特徴を持ち、長期的によく機能する傾向があります。
  4.  イベントドリブン型システムとは、ある特殊なイベントを予測することで利益を得るシステムのことです。例えば、ストップ高、ストップ安があり、株式では、合併時、分割時、配当時があり、先物では、限月交代、納会時、SQ(清算日)があるというような特別なイベントが取引銘柄毎にあるのですが、これらのイベントの特殊な動向をうまく利用します。このイベントドリブン型のシステムをうまく機能させるには統計学的に、過去に最低でも30回はそのイベントが繰り返されていることが条件です。あまりに利益率、勝率の高いバイアスは外部に漏れやすいものです。知ったらしまいのこの手法は、世間に公表された時点で価値がなくなります。
  5.  行動経済型システムとは、市場参加者の心理を描写し市場アノマリーを狙うもので、どの時代にも長期的にうまく機能しますが、短期的に利益を上げられるようなシステムではありません。マーケットに対して優位性があるシステムであるともいえます。勝率や利益率は小さいのが特徴で、マーケットの歪みを利用し、他のトレーダーに対して有利な立場に立つことができるような何かを長期的に利益に変換していきます。
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