トレーディングシステムのフィードバックを行う前に、トレーディングシステムには二つの解釈法があります。一つ目は、トレーダー自身のトレーディングテクニックを全て注ぎこんだ集大成としての位置付け、二つ目は、トレーディングテクニックの断片的なパーツとしての位置付けです。
トレーダー自身のトレーディングテクニックを全て注ぎこんだ集大成としてシステムを扱う場合、システムは実際に使い続ける事によって、成長していきます。システムを使うことはすなわち、システム開発者が成長していくことと同義です。改良は常に必要で、実際に運用することによって様々なヒントが得られることもあり、そのようなヒントを思考錯誤の末にモデルへと組み込んでいくことで更に進化させていきます。このような特徴がありますので、フィードバックは最も必要なプロセスだといえます。具体的なフィードバック方式は、同程度のトレード回数のバックテストの成績とリアル・マネーでの成績を比較します。
トレーディングテクニックの断片的なパーツと見る場合、ある一つのアイデアがひらめいたとき、そのアイデアをできる限り再現できるように新たにトレーディングシステムを開発します。既存のシステムには何の手も加えません。新たなシステムは、アイデアの検証結果を確かめた後に、経験則からフィルタリングの有無を検討したり、これまでのテクニックのパーツを組み合わせたりしながらトレーディングシステムを完成させていきます。ですから、将来的に機能しなくなった場合、改良をすることなくあっさり廃棄することもあります。しかし、廃棄するという苦い経験を元に、更にアイデアを出す努力をするというフィードバックをすることで、新たな収益性の高いシステムが生まれることもあります。
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