トレーディングシステムのデシジョン・メーキング

システムトレードとはあらかじめ決められたルールに従ってトレーディングを行うという定義でありますが、その条件を満たしたときに素早く行動に移すというのが何よりもそのシステムの優位性を保つ秘訣です。今日は、ただ単に注文の執行スピード(自動化)とかの話ではなく、ルールを織り込んで発注の段階に移る期間について考えてみましょう。

私の経験上、条件が満たされた場合に、エントリーは早い段階であればあるほどパフォーマンスは向上します。逆にいえば、出来る限り、直近のデータを使えば使うほど予測精度が高まると言っていいでしょう。

例えば、朝一番で日経平均先物をトレードすると仮定します。その際、条件を見るのは前日の日経平均株価指数だということであれば、良いシステムはなかなか作れません。株価指数が前日15時に確定して次の日の朝まではけっこうな時間があります。十数時間は遊びがあるわけでその間に海外では取引が行われてマーケットは動くわけですし、突発的なニュースが起こって他のトレーダーが行動するのに十二分の時間があるわけです。海外投資家はテレビ、下手をすると新聞ですらその突発的なニュースを知ることができるくらいの時間があります。(新聞=今となっては遅いニュースソースの代名詞)

次に考えられるのが海外株価動向をシステムに組み入れることです。よく使われているのがダウの値動き、CME日経の終値ですね。シンガポール日経平均先物の始値も日本時間8:45に始まりますので、良い指標となります。このあたりを考慮するとけっこう本格的な良質のシステムとなります。

次に、寄り付く前の気配を見ると大体どの辺りで寄り付くのかというのがわかります。このレベルをシステムに組み込むことができればかなりのアドバンテージが得られます。

以上のことから、システムの発注段階ではできる限り直前のデータを使うということでより精度は増していくと考えてよさそうです。つまりは、システム自体がプライスアクションに反応するものなのでその行動が遅くなれば他の戦略でトレードを行っている連中、例えばファンダメンタル投資家や心理で動く大衆投資家の影響で統計学的戦略に基づくシステムトレーダーの優位性が小さくなってしまうと言えそうです。

台風の進路予測レンジが、時間とともに広がっていくのと同じ原理で、ルール確定から時間が経つに連れてシステムの精度も鈍っていきます。

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