トレーディングとミニマックス戦略

相場はゼロサムゲームだということは以前から申し上げております。欲を持てば、そこを突かれるのが相場であり、極端な感情を持てばその弱い部分を狙われるのが相場です。マーケットの内部には相互扶助の精神がないため、外側に持ちましょうというのが私の考えの一端でもありますが、そこはひとまず置きまして、本日はゼロサム状況での戦略の一つをお伝えしたいと思います。

ゲーム理論において、ミニマックス戦略というのがあります。自分の損失をできる限り抑え、相手が勝手に負ける時を待つという戦略です。敗者のゲーム〈原著第6版〉という本にも書かれていますが、戦いの場が洗練されればされるほど相手のミスを蓄積することでしか勝利が得られません。トレーディングには損切りが大事だということをよく言われておりますが、損を切ることが大事なのではなく、損を切る切らないはむしろどうでもよく、ミニマックス戦略を持つというが生き残る秘訣であるということです。

マーケットで面白いのは、強引に勝負をして勝っている人が存在するということです。現実的に、マーケットというのは、ほぼ大部分がギャンブル的な要素を秘めていますのでむしろ当然とも言えます。そのスポットライト部分に当たるべく勝負してもよいのかもしれませんが、堅実に行くという戦略を取るのであればミニマックス戦略を継続し、スポットライト部分に引きずり込まれないよう注意するべきです。

この戦略、別におすすめしているわけではありません。どの要素を使いマーケットに臨むのか、は人それぞれ異なるのですから。

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