為替市場というのは巨大で洗練されたマーケットであることは事実ですが、一般で思われているほどに効率的ではありません。効率的でないということは、トレーディングによる収益機会があるということを意味します。
為替市場は取引所取引がメインではありません。いわゆるインターバンク市場というのがあり、その名のごとく銀行間で直接やりとりしている市場があるのですが、十数年前の外為法改正により個人にも開放されたことで、個人でもその市場にアクセスすることが可能となりました。実際には、FX業者を経由してアクセスするわけですが、その仕組みが受け入れられたことで一般にも広まり、取引所もこれにならって為替関連商品を上場するなど発展してきています。
為替のマーケットというのは、様々な変数が入り乱れたマーケットであり、単純なストラテジーは通用しないがゆえに、プロであっても敬遠する人が多いくらいです。(為替専任のプロは当然除きます。)金融機関で働いていたトレーダーというのはたいていマーケットの話が好きですが、為替の話になった途端に上がるか下がるか程度の質になってしまうのは逆に興味深いところです。プロであるからこそ、専門外の分野に足を踏み入れないというスタンスを取っているのです。
私もそういうスタンスであり、オプション、金利、為替は外すというスタイルだったのですがグローバルでの先物トレーダーである以上、特に為替は外せない分野であるとも言えます。為替においては、単独でトレーディング対象商品になることもありますが、アセットアロケーションにも使えるカレンシーオーバーレイというストラテジーも存在します。
次回は、更に詳しく為替市場の内面とそのストラテジーについて解説したいと思います。
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