ディスポジション効果

一般的な投資家は、利食いが早く損切りが遅れてしまう傾向があり、この行動が投資対象銘柄のモメンタム効果を引き起こす。つまり、値上がりが継続した場合は利食いを経験しつつもファンダメンタル価値より割安に抑えられ、値下がりが継続した場合は損切りが稀に見られることからファンダメンタル価値より割高のまま放置されるといった状態である。


黒実線はファンダメンタル価値
赤点線は取引値

これがモメンタム効果を説明する一つの原因であるとされているが、日本では、このモメンタム効果が見られないというのが実証研究で明らかにされている。この現象について二つのシナリオを設定してみましょう。

・売買回転が早すぎる(過柔軟性)
上昇した場合、利食い確保が早過ぎ、更に儲けようと買い上げることでファンダメンタル価値より割高となってしまう。下落した場合は、悲観シナリオの見通しが甘く初期の損切りルール設定が厳格過ぎることでルールに抵触し、機械的に売却する破目となる。初期設定である以上、責任転嫁がしやすいものとなり売却を行うことについての拒否感は薄まる。早期に売られることで結果として、ファンダメンタル価値より割安となる。


黒実線はファンダメンタル価値
赤点線は取引値

・売買判断が遅すぎる(過硬直性)
株券を相続するなど、利食い局面であっても売ることができないことや売却手順を忘れてしまったなどで実際のファンダメンタルな価値を即座に反映しない様子。上昇時に買い意欲が高まり値段が上がるべきところで値段が上がらず、下落時に売り意欲が高まり値段が下がるべきところで値段が下がらないといった、むしろファンダメンタル価値が硬直化してしまうケース。


黒実線はファンダメンタル価値
赤点線は取引値

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