トレーディングシステムを開発し、いざ実践で使用するとなると、スリッページに悩まされる場合が多くあります。スリッページとは、実際に発注したときの値段の滑り具合を指します。例えば、現在の価格を参照し、成行で発注した場合にその現在価格とは若干違う値段で注文が成立します。ストップ注文であればその違いは顕著となります。
オープニングやクロージングの板寄せによる付け合わせにはスリッページがないと考えていらっしゃる方が多いですが、参戦した枚数分(マーケットに影響を与えた分)だけ値段が全体的に切り上がる(下がる)ことになりますので、これがスリッページ分だと考えられます。ですが、当然ながらマーケットデータとの乖離は発生しません。
以上のことが理由で、手数料よりもインパクトのあるケースの方がほとんどで、手数料よりも多くのコストを一回の取引毎に差し引くことで、保守的に考慮されたトレーディングシステムを構築することができます。基本的には最小ティック×数ポイントとしますが、銘柄によって異なりますので事前の徹底的な調査がいります。絶対に運用をしてはいけないトレーディングシステムは、スリッページに負けてしまうようなトレーディングシステムです。
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