マーケットをナマで見ていると様々なアイデアが思い浮かんできます。特に実際にトレーディングした場合、心理面やその動向に敏感になっており、眺めるだけでは得られない情報がダイレクトに響きます。その際、例えば過去のデータでその手法はワークするのかという疑問が生まれます。
ここで実際に検証を始めて結果が得られるのと、そうでないのとでトレーダーとしての「差」がつくことは明らかです。うまく機能しないとわかった場合はそんなアイデアは無視です。次の機会を見つけ、新たなアイデアを更に検証してみて結果を評価します。これをスピード検証と呼ぶことにします。
スピード検証ができるかできないかの蓄積が今後の運用リターンに影響を与えます。スピード検証の結果を引っさげて、次はその組み合わせや売買モデルを構築します。スピード検証はメモ書きでもいいのですが、その集大成としてスピード開発というのがあります。
スピード開発における成果物がある程度形になったら実際の運用をしてみましょう。自動売買型であれば運用にかかる労力はないと言ってもいいくらいなので稼働しない手はありません。その稼働状況を監視することで更に改良の余地があるかどうかは、またスピード検証をしてその知見を得ます。
問題はスピード検証・スピード開発をするツールです。このハードルは常に低く準備しておかなくてはいけません。市販のものでも自分で作ったバックテスト環境でも構いません。データ準備も怠らないようにしましょう。
以上、システムトレーダーというのは実際には忙しいもので1.5〜2倍程度のフルタイムワークに該当すると思っています。システムトレーダーというのは実売買を自動売買システムに頼ることが多く、すなわち怠け者の性格を秘めているのですが、残念ながらけっこう働き者となっているのです。
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