一つのトレーディングシステムが将来も間違いなくうまく機能するという前提であるならば、一つのトレーディングシステムで運用するのも良いかと思いますが、現実はそんなに甘くありません。たいてい、機能するかしないかわからないシステムを補完するため、システムのポートフォリオを組む必要性がでてきます。
ウェブサーチをすると、システムトレードの話題はどこにでも転がっていますが、システム・ポートフォリオの話はほとんどお目にかかりません。その理由は、まずシステム作成自体が非常に面倒なものであり、それらのポートフォリオを構築する程のシステム数を生産するには更に長い年月が必要になるのでポートフォリオ構築までの思考に至らないということが一つ。また、もう一つの理由は資金不足が挙げられます。ポートフォリオを構築するほどの資金がありませんので単数のシステムで運用してしまうというパターンです。最後の三つめの理由ですが、システム・ポートフォリオを構築するという前提での金融知識の欠如が挙げられます。高度なスキルは必要ないのですが、分散投資の基礎や数学的な理論などの根拠を理解できる最低限の金融知識は必須となるでしょう。
システムが出来た時点で、我慢できずに見切り発車してしまう前に、まずはトレーディングをビジネスとして捉え、入念にビジネスプランを構築することをお勧めします。
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