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システムおぢさんのシステムトレード

日本とシンガポールの比較(取引所デリバティブ)

シンガポール取引所の、特に株価指数先物をご覧頂けるとわかりやすいのですが、一日の出来高順での主要銘柄は1位が日経平均(約15~20万枚)、2位がMSCI台湾(約6~10万枚)、3位がS&PインドNifty(約5~7万枚)、4位がFTSE中国50A(約3~5万枚)、5位がMSCIシンガポール(約1.5~2万枚)となっています。一方、日本では東証TOPIX先物、大証日経平均先物が有名です。

これらを比較分析するまでもないのですが、明らかな特徴はシンガポールがアジア色豊かであるのに対して、日本は国内のみに納まっている点です。しかもシンガポールの銘柄は国外を意識した通貨建てになっており、例えば日経平均は円建てで、MSCIシンガポールは流石にシンガポールドルであるとはいえ他の指数先物はUSドル建てとなっています。

日経平均が円建てであることで、日本人もアクセスしやすく国内機関投資家もヘッジ・カバー先として重宝しているくらいです。この辺りが、小さい資源が乏しい国の知恵とでもいうところかもしれません。日本は経済大国で一世を風靡したとはいえ、シンガポールを見習うところは十分にあります。日本も元々は小さい資源が乏しい国ですから。

アジアの金融情勢

システムトレーダーの棲み分け

一口にシステムトレーダーと言っても、大別してFX、先物、株式と区別されており両者間の垣根は思ったよりも高いものです。私自身、国内外問わず先物全般がメインで株式はまだ対応可能ですが、FXとなると全く圏外となっています。しかし、FXブームはすごいもので、FXからのシステムトレーダーの層は厚いものとなっています。残念なことにFXシステムトレーダーが私のサイトに訪問しても直接のヒントになるようなものは何も得られず、素通りしてしまっているのが現実で、だからといってFXシステムトレーダーの方にこれからも何も提供しないというのは不本意でもあることから自分なりに少し考えてみました。

今、FXシステムトレーダーの最も人気のツールは有無を言わずMetatrader4です。最近ではMetatrader5という次期バージョンが出ていますが、Metatrader4の普及が浸透していることもあってなかなか移行することはない様相です。先物派でのTradestation2000iと同じような現象が起こっているというところでしょうか。2000iは1999年2月に新発売されて2003年末までのサポートでしたが、なんと今でも日本で定価で売られているみたいです。流石に日本語版としてリパッケージされているとしても、定価で買うのは少し考えたほうがいいかもしれません。

前置きは長くなりましたが、要するにMetatrader5をちょっと勉強していこうということです。為替相場は先物・株式と動きが異なりますのでインディケーターの応用は難しいかもしれませんが、同じ相場ですから必ず突破口はあると思います。まずは、関連書籍で勉強ということになりますので何がよいかをちょっとずつリサーチしていく予定です。

マーケットマイクロストラクチャー

マーケットマイクロストラクチャーの理論がまとめられている書籍を紹介いたします。一応、ここ最近発行されたものに限定しています。単発での論文はネット上で見られますが、本としてまとめられているのはそれほど多くありません。

 

書籍名

著者

日本の株価―投資家行動と国際連関

筒井

価格はなぜ動くのか 金融マーケットの謎を解き明かす

宇野

市場と取引―実務家のためのマーケット・マイクロストラクチャー〈上〉

ハリス

市場と取引―実務家のためのマーケット・マイクロストラクチャー〈下〉

ハリス

株式市場の流動性と投資家行動―マーケット・マイクロストラクチャー理論と実証 

太田、宇野、竹原

適応的市場仮説 by Andrew W. Lo

MITスローンスクールの教授で、ヘッジファンド業界及びファイナンシャルエンジニアリング先駆者のAndrew W. Lo氏の論文はすごく面白いです。特にadaptive market hypothesis(適応的市場仮説)は、現在地球上の生物に当てはまる進化論にも結び付き、確かに納得させられる仮説です。

Andrew W. Lo氏

以下の日記でも紹介しています。

適者生存とトレーディングシステム

NYMEX先物の最終取引日

NYMEXの主要エネルギー先物の最終取引日についてまとめました。各商品それぞれ微妙に異なります。まず、最も有名なWTI原油先物についてですが、受渡し前月25日の3営業日前(25日が営業日でなければ、前営業日を選択)となっています。続いてWTI原油ミニ先物はその1営業日前です。ガソリンとヒーティングオイルは受渡し前月の最終営業日となっており、天然ガスは受渡し月初日の3営業日前です。2012年の最終取引日を表にしていますのでご参考にして下さい。

 

G12

H12

J12

K12

M12

N12

Q12

U12

V12

X12

Z12

F13

原油

CL

1/20

2/21

3/20

4/20

5/22

6/20

7/20

8/21

9/20

10/22

11/16

12/19

ミニ原油

QM

1/19

2/20

3/19

4/19

5/21

6/19

7/19

8/20

9/19

10/19

11/15

12/18

ガソリン

RB

1/31

2/29

3/30

4/30

5/31

6/29

7/31

8/31

9/28

10/31

11/30

12/31

ヒーティングオイル

HO

1/31

2/29

3/30

4/30

5/31

6/29

7/31

8/31

9/28

10/31

11/30

12/31

天然ガス

NG

1/27

2/27

3/28

4/26

5/29

6/27

7/27

8/29

9/26

10/29

11/28

12/27

 

 

なお、出来高が限月間で逆転するタイミングは不明瞭です。例えば、ガソリン、ヒーティングオイルは一週間ほど前には確実にネクスト限月に移行しているのに対し、原油であれば当限の最終取引日の3営業日前から出来高は急激に減る一方で、ネクスト限月の出来高は急上昇します。中心限月の見極めには少し経験が必要です。

TAX Day

  • Posted by: システムおぢさん
  • 2012年4月13日 3:00 PM
  • 投資

毎年4月15日は米国の確定申告期限日となり、いわゆるタックスデーと呼ばれています。ご存知のように、米国民はほぼ全員が確定申告を行います。今年2012年は4月15日が日曜日ということもあって、期限が4月17日(少し特殊)となっています。人間というのは嫌なことを先延ばしする傾向が強く、締め切り直前まで何もしない人が多いのはどこの国も同じなのでしょう。締め切り間際になると郵便局が混むといった現象も見られます。ちなみに、deadlineという英単語は締め切りという意味ですが、これほどニュアンスが明確な単語はないような気もします。

さて、日本国居住者にとって米国株・米国先物の税金の取り扱いですが、国内業者を介している場合は基本的に国内株式と同じ扱いとなっているようです。一方、海外業者を介した場合は国内株式と同じ扱いとはなりません。税務アドバイスは専門家にしかできませんのではっきりとしたことは言えないのですが、米国株について、海外業者を介した場合と国内業者を介した場合とでは取り扱いが違うということと、海外業者を介した場合の米国株と米国先物の取り扱いも違うということだけ言及しておきます。米国を例について取り上げましたが、これは二重課税を回避するために日本と条約を結んでいることからで、非居住者の場合は居住国で税金を納めるという取り決めがなされています。

テクニカル分析 パラボリック

ある程度のトレンドがあれば、パラボリックは有効な指標です。トレンドの始点よりポジションを持ち、加速度が一定であればいつか手仕舞いのポイントが訪れます。途転が基本となりますが、フィルタを用いてニュートラルの期間を設けたほうが安定します。

2012年1~3月期のヘッジファンド保有銘柄

「2012年1~3月期のベストヘッジファンド」という記事がありましたので紹介します。Meena Krishnamsetty氏は、良質なヘッジファンドの保有銘柄を自分でも持てば、よいリターンを得られるものだと提唱しています。S&P 500連動型のETF(SPY)が12.7%でした。ご存知のようにApple株が今も上昇トレンド継続中ですが、Apple株のみを持っていれば、ベンチマークのリターンを上回ることは実は簡単だったというのが2012年1~3月期でした。Apple株については、保有数を増やしているところはヘッジファンドのみならず機関投資家、Mutual Fund等幅広くなっており、これらに分散投資をしても実はApple株の保有比率は高いままという現象も起きていますのでご注意下さい。

以下は上位3位のヘッジファンドです。InsiderMonkeyのウェブサイト内でまとめられています。

 

King Street Capital

Fairholme (Fairx)

Cavalry Asset Management

5期間移動平均とフィルタリング

すみません、昨日は更新を落としました。飲みに行ったからではありません。Good Fridayでほとんどの海外市場がお休みだったからです(嘘)。

Yahooファイナンスより日経平均株価のデータを取得し、Excelのローソク足機能を使ってプロットしました。そのローソク足に「近似曲線の追加」機能を使ったものがこちらのグラフです。期間は5日間を設定しています。

 

4月4日の陰線がすごく目立ちますね。また、その数日前まではずっと小康状態で、移動平均線はやや右上がりだという印象を受けます。特に3月27日の飛び出た陽線は強気のシグナルかと思いきや、実はここが天井でそこから下落が始まります。ただ、後講釈の分析はシステムトレーダーにとってはそれほど重要ではありません。

システムトレーダーにとって重要なのは、データを切り分けた時にどちら側のデータでトレードをやると有利なのかというところです。これが俗にいうフィルタリングです。ざっと見たところ陽線・陰線での分類というのがありますが、せっかく5日移動平均を引いていますのでこちらで分けてもいいと思います。分け方に正解というのはないですが、例えば終値が5日移動平均の上であるのか下であるのか、前日のローソク足が5日移動平均に掛かるのか掛からないのか、5日移動平均線が上向きなのか下向きなのか、とチャートを見て何かひらめくことが大事です。複雑な組み合わせも考えられますが、よりシンプルな切り口で、明確な成績の違いが見つかればそれは大発見となります。

AIJ問題

  • Posted by: システムおぢさん
  • 2012年4月4日 3:00 PM
  • 投資

AIJ問題が表面化し、国内運用業界には未曽有の事態が訪れている。金融庁は独立系投資顧問の監督を強化し、厚生労働省は厚生年金基金の調査により基金の大半で天下りが行われている実態が明らかとなった。問題の本質からすると当局の行動は単純に正当化されるものではなく、いささかピントがずれているようにも感じるが、運用及び年金姿勢にメスを入れたことだけは確かである。

以下、金融詐欺、想定運用利回り5.5%、当事者意識の欠如の三点を切り口として議論を展開していくものとする。

1、金融詐欺
金融詐欺を見破ることは難しいと言われているが、間違いなくどこかで詐欺であるというシグナルがチラついているものである。今回のAIJの件でも、書類上で詐欺を見分けるのは確かに難しかったのかもしれないが、典型的な詐欺手口であることに変わりはない。詐欺師が、被害者の現実逃避とありえない理想をうまく利用しているのがそのパターンとなる。例えば、熟練した運用経験者であれば運用の労苦や抑えるべきポイントが自然に掴めているのでこのような金融詐欺に遭遇することは滅多にない。表面的なものだけを見ているからこのような詐欺が起こるし、カモが多いから詐欺師も蔓延するのである。

2、想定運用利回り5.5%
想定運用利回りが高いとの批判があるが、運用に関して言えば想定運用利回りを目的にしてはいけないものである。確かに便宜上、想定運用利回りを明示していることはあるにしても、当事者が堅持しなければならないのは運用リスクのみである。ここは、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」の格言がピッタリではないかと思われる。

3、当事者意識の欠如
そもそも、年金受託の制度が崩壊していると言ってもいいかもしれない。原則回帰すれば、従業員等の年金運用を任す人(委託者)が自分たちで運用するのが困難だから、代理人である受託者に運用を任せるというのが本筋である。つまり、従業員等の年金運用を任す人(委託者)が自分達の責任において、運用を行う代理人(受託者)を選別しなければならない。従業員は知識を補うために、年金基金責任者を雇うのである。そして、運用を行う代理人(受託者)はその責任において、自分達で資金を増やせないから第三者である運用会社に頼むのである。

誤解を恐れず簡単に図示すると、従業員→年金基金責任者→運用者という流れの中で、最も意見を主張しなくてはいけないのが従業員である。そして、年金基金責任者は大事な資産を預かっているわけだから従業員の最善を考慮して運用者を選ばなくてはならない。だから、問題が表面化した場合に責任を負わなければいけないのは任命権が最も上流の従業員であると言える。

だが、現実的にはその流れは逆転し、運用者が最も上流となってしまっている。だからこそ、従業員や年金基金責任者は下流に対して権限を強めなくてはならないのだが、そのようなフローが形成されている痕跡はない。

従業員にとって、給料から厚生年金保険料が抜き取られているというだけの感覚であり、思考の欠如だと言ってもいいかもしれない。ちなみに今回の件は、責任上の最も上流の従業員が責任転嫁したような形となっているので、その損失を税金で穴埋めするという理屈は成り立たない。国民相互扶助の下、困った人を助けるために税金を使うのはいいかもしれないが、責任放棄した者に税金を使うというのは違う。これもまた、税金を使う人(代理人=政治家)の意識欠如であり、それを選別している国民の責任となってしまっているのである。

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