マーケット心理と意思決定

昨今、金融の学術分野でも行動ファイナンスが盛んに議論されるようになりました。実務界では既に知れ渡っていることで、何を今更、という見方もあるのですが、マーケット心理に基づく行動ファイナンスは確かに強力なツールになると思っています。ですが、最近、私が感じるのはマーケット心理だけでは説明できない現象もあるという感覚で、それは何なのか、どうすればもっと期待値の高い行動を取れるのかとずっと考えていたのですが、いわゆる「ゲーム理論」がその解を埋め合わせるのに最も近い学問だということに気付きました。ゲーム理論というのは、簡単にいえば相手方の出方を探ったうえでの自分の行動をいかにするべきかという行動の選択のことです。 マーケットが2回上がったら次は下がるというパターンを発見したとしても、そのパターンが正確に繰り返されないのは、そのパターンに基づいた各々の戦略が存在するからです。敗者の側から考えてみましょ...

いいシステムを作るのはやめなさ...

「○○を買うのはやめなさい」と同じノリで書いてみました。いいアイデアが浮かんでシステム開発を始めるまではいいのですが、そこから欲が出て数値を極度にいじり、また恐れと資金の少なさから最大ドローダウンの最小化を極度に求めてしまいます。いわゆるカーブ・フィッティングと言われていますがシステムトレーダーが最も陥る過ちがこのカーブ・フィッティングです。 結論から言えば、過去の損益がそんなに綺麗でなくても儲かるシステムは儲かりますし、儲からないシステムは儲かりません。大事なのは、トレーディング・ストラテジーそのものであって過去の成績ではありません。ですから、システムは飛び抜けていい成績でなくてもいいのです。安定さえしていれば、多少まずくても十分儲けさせてくれますし、期待していないシステムがいつの間にか一番の稼ぎ頭になっていたというのはよくあります。 また、取引回数が多ければ統計的な意味があるのでカ...

変則マーケットとシステム出動の...

今年もお疲れさまでした。ほとんどの方は今日が大納会ということで仕事納めだろうと思います。日本は今日からお正月休みに入るわけですが、グローバル・トレーダーはそういうわけにはいきません。大晦日の夜も普通にありますし、アジア市場も二日から開始です。 今日は半場でしたが意外と出来高も多く、システムをやっていてもよかったかな、という気はします。日本市場に関してですが、クリスマス週よりは出来高が多い感じがしますね。 こういうとき、皆さんは、システムのトレードはどうされていますか?理論的にはシミュレーションに含まれている場合は取引をする、そうでなければ取引を行わないということですが、私個人的な意見ではどちらでもいいのではないかと思います。むしろ、やらないほうがいいという意見のほうに傾くかもしれません。 最もよいのは各システムで半場での成績を調べ、よければやってもいいかなという程度だと思います。とい...

ヘッジファンドの取引手法

ここ数年でデイトレードがブームとなりました。メルマガ「システムトレード講義」を書き始めた当時はライブドア事件の前でもあり、これからデイトレードブームが到来する予感はしていたのですが、現在はそのブームも定着しトレーダー達はより洗練されつつあります。 これからデイトレードを始めようとする皆さんの中には、用語が難しいと感じる方も多いと思います。出版されている本も無数にあり、色々な取引手法があり、あれもコレも手をつけて結局何をやったらいいのかわからなくなっている人もいることでしょう。 その取引手法の中で「システムトレード」という耳慣れない言葉を聞くことがあると思います。システムトレードとは実際にヘッジファンドに利用されている取引手法のうちの一つで、事前に決められたルール通りに取引を行うことを意味します。主にパソコンを用い、高度なものはルールをプログラミング化して自動で売買を行うことも可...